ペットロス:1、マリモの居ない日々
ソファーでひっくり返るマリモ 1、マリモの居ない日々 マリモの葬儀を済ませて小さな骨壷袋にお骨を納めると、飼い主として最後の仕事も終わったせいか、私は急に体に力が入らなくなった。もともと早起きが得意で5時起きも苦にならなかった私が、酷い日は朝8時頃まで起きられず食欲も全く無い。何もせずただ無意味に1日やり過ごし、食事の支度さえあまりできなくなった。 夫はそんな私に何も言わずに淡々と日々の仕事をこなし、私が食事を取らない日にはコンビニで食料を調達して、私用には何かしら軽食を買って帰ってきていた。父が急死した時でさえ食欲を失わなかった私が、甘い物さえ食べたいと思わない。何を食べても砂を噛むようで美…